ファイル転送サービスの利用手引き

作成：平成18年2月17日
修正：平成23年7月21日

■index■

1. ファイル転送サービスとは
2. 利用上の留意点について
3. 基礎知識
　3.1　FTPSとは
　3.2　SCPとは
　3.3　FTPSとSCPとの違い
4. ファイル転送サービスを利用する
5. 対応ファイル転送ソフトについて

1. ファイル転送サービスとは

　ファイル転送サービスは、次の様な場面に利用すると便利なサービスです。

Webコンテンツのアップロード
ホームディレクトリに保存したファイルを自宅からダウンロード
自宅で作成したファイルをホームディレクトリにアップロード

情報センターが提供するファイル転送サービスは、暗号化に対応したFTPSとSCPですので安心してご利用いただけます。

2. 利用上の留意点について

　LinuxのホームディレクトリおよびWindowsのホームドライブには各個人に割当量が設定されており、割当量を超えて利用することはできないように設定しています。

3. 基礎知識

3.1　 FTPSとは

　FTPSとは、FTP（File Transfer Protocol）をSSL/TLSの暗号化技術を用いて、安全にファイル転送を行うことができるようにした通信規格（以下「プロトコル」という。）です。FTPSは、FTP over SSL/TLSとも表記されます。
　従来のFTPでは、ユーザ認証情報は暗号化されることなくネットワーク上を通信していました。特に、暗号化に対応していない無線LAN環境やネットカフェなど信頼性の低い環境で使用するとユーザ名とパスワードが盗まれる可能性がありました。一方でFTPSはユーザ認証情報を含めて通信を暗号化し、安全にファイル転送を行えるよう設計されています。
　FTPSでは、「Explicit encryption」と「Implicit encryption」の二つの暗号化モードがあります。Explicit encryptionはTCPの21番ポートに暗号化せず接続した後、「AUTH SSL」もしくは「AUTH TLS」コマンドを実行し、暗号化した接続を行います。そして、Implicit encryptionはTCPの990番ポートに最初からSSL/TLSによる暗号化した接続を行います。
　なお、本学では「Explicit encryption」をサポートしています。

3.2　SCPとは

　SCPとは、SSH（Secure Shell）のファイル転送を担うコマンドのことです。そして、SSHとは、暗号化に対応していないShellというプロトコルをSSLの暗号化技術を用い、安心して遠隔のコンピュータを操作できるようにしたプロトコルです。
　Shellは主にUNIX系コンピュータで利用され、ネットワークを介して別のコンピュータにログインしたり、遠隔地のコンピュータでコマンドを実行したり、ファイルを移動したりするために用いられてきました。しかし、ユーザ認証情報は暗号化されることなくネットワーク上を通信しているため、信頼性の低い環境で使用するとユーザ名とパスワードが盗まれる可能性がありました。一方でSSHはユーザ認証情報を含めて通信を暗号化し、安全にファイル転送を行えるよう設計されています。
　SSHは遠隔のコンピュータにログインするための「slogin」というコマンドやファイルを転送するための「scp」「sftp」、コマンドを実行するための「ssh」などのコマンドがあります。この様にSSHの中に含まれるファイル転送を行うためのコマンドは「scp」と「sftp」の二つがあり、本学では両方をサポートしています。
　なお、TELNETをSSL/TLSの暗号化技術によって安全に遠隔のコンピュータを操作できるようにしたTELNETSというプロトコルも存在しますが、本学ではサポートしていません。

3.3　FTPSとSCPとの違い

　前述のとおりFTPSはファイル転送用のプロトコルであるFTPを元にSSL/TLSの暗号化技術を用いて暗号化しています。一方でSCPは、コンピュータの遠隔操作用のプロトコルであるShellをSSLの暗号化技術を用いて暗号化したものです。
　それぞれには特徴があり、お使いの環境と使い勝手により選んでください。

4. ファイル転送サービスを利用する

　FTPSに対応したファイル転送ソフトで、以下に示すサーバに接続することで利用できます。

サーバ名	ccftp.kyoto-su.ac.jp
ポート番号	TCP/21
対応プロトコル	FTPS (Explicit encryption)

　SCPに対応したファイル転送ソフトで、以下に示すサーバに接続することで利用できます。

サーバ名	cc2000.kyoto-su.ac.jp
ポート番号	TCP/22
対応プロトコル	SCP もしくは SFTP

　接続する際にユーザIDとパスワードを必要とします。ユーザIDとパスワードは、Active! mailや情報処理教室と同じ本学のユーザIDとパスワードを使用してください。

5. 対応ファイル転送ソフトについて

　FTPSとSCPに対応したファイル転送ソフトは以下のとおりです。
なお、インストール方法と設定方法のについては、以下の項目にあるドキュメントを参照してください。

FTPS対応ファイル転送ソフト

■Windows

FileZilla（フリーウェア）

FTPSを使用したファイル転送方法について(633KB)

■Mac OS 　　

Cyberduck（フリーウェア）
NetFinder（フリーウェア）

■Linux
　　-

SCP対応ファイル転送ソフト